「サッカーの街」のシンボルとしてサッカー専用競技場建設を主にした築地町の総合運動公園整備が、昭和６３年からスタートした。この建設のため、７０億円もの基金が積み立てられている。当初、数十億円とみられていた建設費もＷ杯誘致と絡み２００億円以上に膨れ上がった。“財政上も問題ない”と強気の市だったが、Ｗ杯県内候補が豊田市に決定した後４年間、建設計画そのものがあるのかないのかわからないような状態が続いている。

　市民の間では「気軽に使える現状のままでよいのは」という声もある。一方、先ごろＷ杯の公認キャンプ地の立候補した経緯をふまえて、規模を縮小しても造るべきで、このままではキャンプ地の候補でも豊田市に負けてしまうという意見もある。

　それでも、建設費は何十億円にもなる。いずれにしても、明確な理由がない「凍結」がいつまでも続くのはおかしい。あらためて市民の意見を聞いたうえで、早急に態度を決める責任が市にはある。